遅い昼飯でも食べに来たのか、またJamesnewがやってきた。長生きするとこういう客も珍しくない。Jamesnewはカウンターの上にあったニューヨークタイムズを明読し始めた。

そう言って自分の頭をコツンと殴りエヘッと笑ってベロを出した・・・。

遅い昼飯でも食べに来たのか、この店の常連のJamesnewがいつものように入ってきた。この前サツにつかまったと聞いていたが違う人物だったらしい。小生を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

この時のこのJamesnewの台詞が果たしてどんな意味を持っていたのか・・・。そのときの小生には予想すらできなかった。

遅い昼飯でも食べに来たのか、この店の常連のJamesgaKがいつものように入ってきた。自分の事を素晴らしくモテるタイプだと勘違いしている。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

冗談にしては笑えない。

遅い昼飯でも食べに来たのか、この店の常連のJamesgaKがいつものように入ってきた。食えない・・・その手の人間だ。JamesgaKは思い出したかのようにこう言い出した。

小生の意識はJamesgaKの鼻の穴から伸びている一本だけ長い毛に釘付けで、話を聞いている余裕はなかった。

遅い昼飯でも食べに来たのか、またThomasanemsがやってきた。着やせはするが、体には自信があるらしい。Thomasanemsはつっけんどんな態度でこう言った

「誰も自分を分かってくれない・・」最後にそうつぶやいた。

遅い昼飯でも食べに来たのか、この店の常連のSteveSlillがいつものように入ってきた。出来ればグラス一杯で帰って欲しい・・そういう客だ。自分の人生が今までどんなに不幸だったかを延々と話し始めた。

家族を捨て、故郷を捨て、そして自分さえも捨てようとしている。

遅い昼飯でも食べに来たのか、この店の常連のSteveSlillがいつものように入ってきた。SteveSlillはウィンクを店にいたレズビアンに送り（片目だけのウィンクはできないらしい）、SteveSlillはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

世も末だ・・・。

遅い昼飯でも食べに来たのか、この店の常連のJamesnewがいつものように入ってきた。近所のガキどもを集めては金を巻き上げている。そういう話だ。Jamesnewはミスから聞いたという話をしだした。

そう言ってJamesnewは不気味にはにかんだ。

遅い昼飯でも食べに来たのか、この店の常連のJamesnewがいつものように入ってきた。不幸を絵に描いたようなタイプだ。Jamesnewはいかにレディというものが素晴らしいかを主張し始めた。

何度も聞いた話だった・・・・。

遅い昼飯でも食べに来たのか、この店の常連のJamesgaKがいつものように入ってきた。この前サツにつかまったと聞いていたが違う人物だったらしい。JamesgaKは独り言をブツブツ言いながらテーブルについた。

何人もの人がこの言葉に騙されて来た。