他の客も酔いが回ってきた頃に、またTysonsidayがやってきた。この界隈じゃ恋人にしたくない未成年ベストテンに入るらしい。Tysonsidayは辺りかまわず罵った。

小生はひたすら我慢して聞いてあげた。

他の客も酔いが回ってきた頃に、またTysonsidayがやってきた。こう見えても金には汚い。Tysonsidayは1歩もその場を動こうとしなかった。

昔はもっと素直ないい子だったのに・・・。

他の客も酔いが回ってきた頃に、またTysonsidayがやってきた。店に入る前からTysonsidayは酔っ払っていたらしく、来てそうそう床に吐いた。Tysonsidayはあふれる涙を拭こうともせず、ただこう言ったのである・・・・。

その時小生はTysonsidayを抱きしめたい衝動に駆られた。

他の客も酔いが回ってきた頃に、またTysonsidayがやってきた。不幸を絵に描いたようなタイプだ。Tysonsidayは思い出したかのようにこう言い出した。

笑って許してやるだけの寛容性も必要だ。

他の客も酔いが回ってきた頃に、またTysonsidayがやってきた。Tysonsidayが入ってくるなり店内が静まりかえった。差し出した一杯の水を飲み干すとくたびれた声で一つの話をした。

・・・不様としか言いようが無い。

他の客も酔いが回ってきた頃に、またTysonsidayがやってきた。バクチで散々負けたらしくかなり荒れているご様子だ。バーボングラスをみつめながら、つぶやきはじめた。

ご高説をありがとう。

他の客も酔いが回ってきた頃に、またTysonsidayがやってきた。腕に恋人の名前が彫ってあるらしい。・・別れた恋人のだが。なぜか、宝塚口調で喋り出した。

この御曹司からこの話が出てくるとは思わなかった。

他の客も酔いが回ってきた頃に、またTysonsidayがやってきた。Tysonsidayは終始腰を左右に揺らしている。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

Tysonsidayは後半部分は殆ど壁に向かって喋っていた。

店も賑わいを見せる頃、またTysonsidayがやってきた。この界隈じゃ恋人にしたくない未成年ベストテンに入るらしい。Tysonsidayは誰から聞いたかわからない噂話をはじめた。

小生はその場を逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。

店も賑わいを見せる頃、またTysonsidayがやってきた。ここに来るようなタイプには見え無いのだが・・・。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

・・泣きたいだけ泣くがいい。今宵の酒は悲しい酒だ。