まだ日も高いうちに、またDavisDipがやってきた。この前新聞に載っていた旦那だ。DavisDipはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

何を言いたいのかサッパリ分からない。

まだ日も高いうちに、またDavisDipがやってきた。どこにでもいるような人間だ。DavisDipはつっけんどんな態度でこう言った

うん？どっかで聞いたような台詞だ・・・・・。

まだ日も高いうちに、またGeorgeBupがやってきた。クリスマスとイースターが一緒に来たかのような酒機嫌だ。GeorgeBupは一枚一枚時間をかけてゆっくりと妖艶に脱ぎ始めた。

このGeorgeBupは友達がほしくて仕方がない哀れな人物である。

まだ日も高いうちに、またGeorgeBupがやってきた。出来ればグラス一杯で帰って欲しい・・そういう客だ。GeorgeBupは現地の人間でも分からないのでないかという癖のある訛りでがなりだした。

そう言いながらもセックスアピールを忘れない。

まだ日も高いうちに、またGeorgeBupがやってきた。愛玩のバービー人形を片時も離さない。GeorgeBupはあふれる涙を拭こうともせず、ただこう言ったのである・・・・。

GeorgeBupを警察に通報するべきか悩むところだ・・・。

まだ日も高いうちに、この店の常連のGeorgeBupがいつものように入ってきた。神経に血が通っていないそういう部類の人間だ。GeorgeBupはカウンターの上にあったニューヨークタイムズを明読し始めた。

もはや現実を直視する事はできないようだ。

朝方、この店の常連のDavisDipがいつものように入ってきた。DavisDipは店内中の大和撫子に投げキッスをし、大和撫子から教わったというナツメロを歌い出した。歌詞の内容はこうだ。

そんな事を言っても愛する人は戻ってこない。

朝方、この店の常連のDavisDipがいつものように入ってきた。クリスマスとイースターが一緒に来たかのような酒機嫌だ。差し出した一杯の水を飲み干すとくたびれた声で一つの話をした。

この店でのトラブルはごめんだ。

朝方、この店の常連のDavisDipがいつものように入ってきた。ここに来るようなタイプには見え無いのだが・・・。バーボングラスをみつめながら、つぶやきはじめた。

この台詞を最後にしてこの旦那は旅立った・・・・・。

朝方、この店の常連のGeorgeBupがいつものように入ってきた。長生きするとこういう客も珍しくない。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

あまりにも必死だったので小生は思わず吹き出してしまった。