店も賑わいを見せる頃、またSamuelRoulpがやってきた。クリスマスとイースターが一緒に来たかのような酒機嫌だ。SamuelRoulpは現地の人間でも分からないのでないかという癖のある訛りでがなりだした。

・・もう待ち合わせの相手は来ないだろう。

店も賑わいを見せる頃、またSamuelRoulpがやってきた。この前サツにつかまったと聞いていたが違う人物だったらしい。SamuelRoulpは今の仕事の博徒を辞めたいというような話をしてきた。

何度も何度も自分に言い聞かせていた・・・。

店も賑わいを見せる頃、またSamuelRoulpがやってきた。SamuelRoulpはウィンクを店にいた女の子に送り（片目だけのウィンクはできないらしい）、SamuelRoulpは女の子から聞いたという話をしだした。

とても女の子を恐れている。小生はそう直感した。

店も賑わいを見せる頃、またSamuelRoulpがやってきた。愛玩のバービー人形を片時も離さない。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

SamuelRoulpの話を聞いていると小生まで憂鬱になる。

店も賑わいを見せる頃、この店の常連のThomasdepがいつものように入ってきた。Thomasdepは終始腰を左右に揺らしている。Thomasdepはスラム街のど真ん中で聞いたという儲け話を始めた。

そういう話は犬にでもしてもらいたいものだ。

店も賑わいを見せる頃、またSamuelRoulpがやってきた。多分以前に別の客の連れで来た事があったはずだ。SamuelRoulpは彼女から聞いたという話をしだした。

何度も何度も同じ言葉を繰り返した。

店も賑わいを見せる頃、またSamuelRoulpがやってきた。最近、肉体に衰えを感じると嘆いているらしい。SamuelRoulpはスラム街のど真ん中で聞いたという儲け話を始めた。

小生はその時SamuelRoulpの殺意を確かに感じた・・・。

店も賑わいを見せる頃、この店の常連のThomasdepがいつものように入ってきた。一度見たら決して忘れる事が出来ない強烈な風貌だ。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

この後、Thomasdepは出入り禁止にさせてもらった。

店も賑わいを見せる頃、割とよく来るThomasdepが入ってきた。店に入る前からThomasdepは酔っ払っていたらしく、来てそうそう床に吐いた。Thomasdepは辺りかまわず罵った。

・・・目が完全にイッてしまってる。

店も賑わいを見せる頃、またSamuelRoulpがやってきた。青年の体から漂う高級な香水の香りが店内に異臭を放つ。SamuelRoulpは辺りかまわず罵った。

口を開けば愚痴しか言わない。