朝方、割とよく来るDanielcorが入ってきた。クリスマスとイースターが一緒に来たかのような酒機嫌だ。荒ぶる魂を押さえつける事が出来ないのか小生にそれをぶつけてきた。

ご高説をありがとう。

朝方、前に見たことがあるダンディが入ってきた。一度見たら決して忘れる事が出来ない強烈な風貌だ。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

このダンディからこの話が出てくるとは思わなかった。

朝方、この店の常連のBlainegixがいつものように入ってきた。愛玩のバービー人形を片時も離さない。Blainegixはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

Blainegixは後半部分は殆ど壁に向かって喋っていた。

朝方、前に見たことがある男の子が入ってきた。神経に血が通っていないそういう部類の人間だ。小生しか話し相手がいないのか真っ先にこちらへやって来た。

小生はその場を逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。

朝方、この店の常連のRussellGlypeがいつものように入ってきた。愛玩のバービー人形を片時も離さない。RussellGlypeは辺りかまわず罵った。

自虐的ジョークがお得意のようだ。

朝方、割とよく来るDanielcorが入ってきた。こう見えても金には汚い。Danielcorは小生を見つけると嬉しそうに近づいてきた。

だがその目元は全く笑っていなかった・・・。

朝方、この店の常連のJimmydioryがいつものように入ってきた。神経に血が通っていないそういう部類の人間だ。スリという職業が気に入っているらしくこんな話をはじめた。

なかなか話し上手な男の子だ。

朝方、この店の常連のBlainegixがいつものように入ってきた。愛玩のバービー人形を片時も離さない。Blainegixは一枚一枚時間をかけてゆっくりと妖艶に脱ぎ始めた。

・・・異次元の何かと交信しているに違いない。

朝方、この店の常連のBlainegixがいつものように入ってきた。この前新聞に載っていた旦那だ。何を思ったのかお嬢さんの話しをはじめた。

この旦那は金の話しかしてこない。

朝方、この店の常連のJimmydioryがいつものように入ってきた。Jimmydioryはウィンクを店にいた乙女に送り（片目だけのウィンクはできないらしい）、小生を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

中年のこの言葉がのちのち何人もの人々を苦しめることになろうとは、本人でさえも気づいていなかったのだろう。