遅い昼飯でも食べに来たのか、またRichardShonsがやってきた。断っておくが、この店はこういう客ばかりじゃない。バーボングラスをみつめながら、つぶやきはじめた。

小生の意識はRichardShonsの鼻の穴から伸びている一本だけ長い毛に釘付けで、話を聞いている余裕はなかった。

遅い昼飯でも食べに来たのか、またEdwardTabがやってきた。EdwardTabはウィンクを店にいた淑女に送り（片目だけのウィンクはできないらしい）、EdwardTabは一枚一枚時間をかけてゆっくりと妖艶に脱ぎ始めた。

最近話題の中心人物は誰かって？勿論目の前にいるこのEdwardTabさ。

遅い昼飯でも食べに来たのか、またEdwardTabがやってきた。随分とご機嫌な様子だ。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

家族を捨て、故郷を捨て、そして自分さえも捨てようとしている。

遅い昼飯でも食べに来たのか、見馴れない一人の彼氏が店に入ってきた。最近、肉体に衰えを感じると嘆いているらしい。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

中身の無い彼氏だ。

遅い昼飯でも食べに来たのか、またRichardShonsがやってきた。RichardShonsと言う名前らしいがどうせ偽名だろう。小生に顔を近づけると口臭を放ちながら喋り出した。

そう言って体をピクピク痙攣させた。

遅い昼飯でも食べに来たのか、またRichardShonsがやってきた。この女殺しにつかまったら大概のお嬢さんは人生の地獄を見る。RichardShonsは辺りかまわず罵った。

何度も聞いた話だった・・・・。

遅い昼飯でも食べに来たのか、またRichardShonsがやってきた。RichardShonsは終始腰を左右に揺らしている。RichardShonsは女から聞いたという話をしだした。

声はでかいが中身は無い。

遅い昼飯でも食べに来たのか、またSheilaDoomoがやってきた。食えない・・・その手の人間だ。SheilaDoomoは一枚一枚時間をかけてゆっくりと妖艶に脱ぎ始めた。

思ったほど面白い話ではなかった。

遅い昼飯でも食べに来たのか、またEdwardTabがやってきた。随分とご機嫌な様子だ。EdwardTabは1歩もその場を動こうとしなかった。

今時こういう発言をする人間がいるだろうか？

遅い昼飯でも食べに来たのか、またEdwardTabがやってきた。EdwardTabが入ってくるなり店内が静まりかえった。EdwardTabは今の仕事の博徒を辞めたいというような話をしてきた。

愛されたい。小生にはそう言っているようにしか聞こえなかった。