まだ日も高いうちに、この店の常連のMichaelwepがいつものように入ってきた。聞いたこともない会社のこれまた聞いたこともない肩書きを持つ。小生にペコペコお辞儀をすると童子のような眼で語り出した。

慰めはいらない。要はそれが言いたいのだろう。

まだ日も高いうちに、またRogerherがやってきた。ここに来るようなタイプには見え無いのだが・・・。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

Rogerherは終わりの無い迷宮に入り込んでしまっている。

まだ日も高いうちに、またBruceUnsutがやってきた。裏の世界しか見てこなかった、世の中にはそういう人間もいる。BruceUnsutはあふれる涙を拭こうともせず、ただこう言ったのである・・・・。

BruceUnsutの話よりBruceUnsutという名前の方が笑える。

まだ日も高いうちに、この店の常連のMichaelwepがいつものように入ってきた。この女殺しにつかまったら大概のマドンナは人生の地獄を見る。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

一体全体どうなってしまうと言うのか！

まだ日も高いうちに、またBruceUnsutがやってきた。この前新聞に載っていたホモだ。小生にペコペコお辞儀をすると童子のような眼で語り出した。

小生は無言で酒を注いでやった。

まだ日も高いうちに、またRogerherがやってきた。Rogerherはウィンクを店にいたレディに送り（片目だけのウィンクはできないらしい）、Rogerherは一枚一枚時間をかけてゆっくりと妖艶に脱ぎ始めた。

眠くなる話だった・・・・。

まだ日も高いうちに、またRogerherがやってきた。まあ良い噂を聞いた事が無いのは確かだ。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

後半は殆ど聞いていなかった・・・・。

まだ日も高いうちに、またRogerherがやってきた。Rogerherは数人の愛人をはべらせ上機嫌そうにだ。差し出した一杯の水を飲み干すとくたびれた声で一つの話をした。

このRogerherは友達がほしくて仕方がない哀れな人物である。

まだ日も高いうちに、またBruceUnsutがやってきた。不幸を絵に描いたようなタイプだ。BruceUnsutはいかに女王様というものが素晴らしいかを主張し始めた。

周りの人間は誰もBruceUnsutの言葉を聞いていなかった。

まだ日も高いうちに、またBruceUnsutがやってきた。多分以前に別の客の連れで来た事があったはずだ。BruceUnsutはカウンターの上にあったニューヨークタイムズを明読し始めた。

BruceUnsutが他の客に悪戯を働かないよう注意が必要だ。