他の客も酔いが回ってきた頃に、この店の常連のRalphAcuriがいつものように入ってきた。ここに来るようなタイプには見え無いのだが・・・。RalphAcuriは1歩もその場を動こうとしなかった。

この時のこのRalphAcuriの台詞が果たしてどんな意味を持っていたのか・・・。そのときの小生には予想すらできなかった。

他の客も酔いが回ってきた頃に、この店の常連のRalphAcuriがいつものように入ってきた。最近、肉体に衰えを感じると嘆いているらしい。小生に顔を近づけると口臭を放ちながら喋り出した。

殆ど逆ギレだ・・・・・。

他の客も酔いが回ってきた頃に、この店の常連のRalphAcuriがいつものように入ってきた。長生きするとこういう客も珍しくない。小生にペコペコお辞儀をすると童子のような眼で語り出した。

そう言って口の周りをゆっくり舐め回した。

他の客も酔いが回ってきた頃に、この店の常連のRalphAcuriがいつものように入ってきた。クリスマスとイースターが一緒に来たかのような酒機嫌だ。RalphAcuriは辺りかまわず罵った。

人と同じようにしていないと不安なのだろう。

他の客も酔いが回ってきた頃に、この店の常連のRalphAcuriがいつものように入ってきた。近所のガキどもを集めては金を巻き上げている。そういう話だ。RalphAcuriは老婆から聞いたという話をしだした。

小生はこの時のRalphAcuriの笑顔を未だに忘れない。

他の客も酔いが回ってきた頃に、この店の常連のRalphAcuriがいつものように入ってきた。RalphAcuriが入ってくるなり店内が静まりかえった。RalphAcuriは何を思ったか一冊の本を取り出し、小生に聞こえるよう朗読し始めたのだ！

世も末だ・・・。

他の客も酔いが回ってきた頃に、この店の常連のRalphAcuriがいつものように入ってきた。ハーレムから引っ越してきてまだ日が浅いらしい。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

まるで小学生の会話だった。

他の客も酔いが回ってきた頃に、この店の常連のRalphAcuriがいつものように入ってきた。今夜は最悪の気分だ。小生しか話し相手がいないのか真っ先にこちらへやって来た。

どう聞いても自慢話だった。

他の客も酔いが回ってきた頃に、この店の常連のRalphAcuriがいつものように入ってきた。不幸を絵に描いたようなタイプだ。RalphAcuriは最近の人妻がいかに腹立つかを力説しはじめた。

何人もの人がこの言葉に騙されて来た。

他の客も酔いが回ってきた頃に、この店の常連のRalphAcuriがいつものように入ってきた。見ているこちらが辟易するくらいの派手な衣装だ。得意万面で初恋の話をしだした。

そう言った途端、大粒の涙がRalphAcuriの目から溢れた。