まだ日も高いうちに、またRobertBuhがやってきた。RobertBuhという名前は覚えるのに一苦労だ。RobertBuhは現地の人間でも分からないのでないかという癖のある訛りでがなりだした。

ここにも一人、季節の終わりに取り残されたオヤジがいた。

まだ日も高いうちに、またRobertUtiliがやってきた。一癖もニ癖もありそうな人物だ。令嬢から教わったというナツメロを歌い出した。歌詞の内容はこうだ。

RobertUtiliの言葉に時間が止まった。

まだ日も高いうちに、またRobertBuhがやってきた。言わずと知れたRobertBuh団のボスだ。小生を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

股間を掻くのだけはやめてもらいたいものだ。

まだ日も高いうちに、またRobertUtiliがやってきた。この辺りでいい噂は聞かない・・・。得意万面で初恋の話をしだした。

もうそんな事を言う歳でも無いと思うのだが。

まだ日も高いうちに、またRobertUtiliがやってきた。この前サツにつかまったと聞いていたが違う人物だったらしい。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

要するに誰かの悪口が言いたいのだろう。

まだ日も高いうちに、またRobertUtiliがやってきた。今夜は最悪の気分だ。バーボングラスをみつめながら、つぶやきはじめた。

この時のこのRobertUtiliの台詞が果たしてどんな意味を持っていたのか・・・。そのときの小生には予想すらできなかった。

まだ日も高いうちに、またRichardInalsがやってきた。神経に血が通っていないそういう部類の人間だ。バーボングラスをみつめながら、つぶやきはじめた。

冗談にしては笑えない。

まだ日も高いうちに、またRobertUtiliがやってきた。RobertUtiliはいかにも追われている、そういう感じだった・・・。RobertUtiliは辺りかまわず罵った。

そう言って口の周りをゆっくり舐め回した。

まだ日も高いうちに、またRichardInalsがやってきた。RichardInalsは終始腰を左右に揺らしている。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

「誰も自分を分かってくれない・・」最後にそうつぶやいた。

まだ日も高いうちに、またRobertUtiliがやってきた。RobertUtiliは終始腰を左右に揺らしている。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

小生はこの時のRobertUtiliの笑顔を未だに忘れない。