朝方、見馴れない一人の学生が店に入ってきた。クリスマスとイースターが一緒に来たかのような酒機嫌だ。小生を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

その非情な目が見つめ続けてきた哀切な過去の結末とは・・。

朝方、この店の常連のPedroNesがいつものように入ってきた。腕に恋人の名前が彫ってあるらしい。・・別れた恋人のだが。PedroNesはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

ご高説をありがとう。

朝方、この店の常連のPedroNesがいつものように入ってきた。若者の体から漂う高級な香水の香りが店内に異臭を放つ。この若者が話すことといえばいつもマドンナの事だ。

この若者からこの話が出てくるとは思わなかった。

朝方、この店の常連のPedroNesがいつものように入ってきた。最近、肉体に衰えを感じると嘆いているらしい。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

PedroNesは後半部分は殆ど壁に向かって喋っていた。

朝方、何回かこの店を利用している色男が入ってきた。インテリを装ってはいるがかなりワルそうだ・・・。Morrislafはカウンターの上にあったニューヨークタイムズを明読し始めた。

小生はその場を逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。

朝方、この店の常連のLancehyDayがいつものように入ってきた。LancehyDayはいかにも追われている、そういう感じだった・・・。マダムから教わったというナツメロを歌い出した。歌詞の内容はこうだ。

自虐的ジョークがお得意のようだ。

朝方、この店の常連のLancehyDayがいつものように入ってきた。随分とご機嫌な様子だ。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

だがその目元は全く笑っていなかった・・・。

朝方、この店の常連のPedroNesがいつものように入ってきた。ハーレムから引っ越してきてまだ日が浅いらしい。お嬢さんから教わったというナツメロを歌い出した。歌詞の内容はこうだ。

なかなか話し上手な学生だ。

朝方、何回かこの店を利用しているオヤジが入ってきた。無職仲間の間じゃそうとうの実力者だそうだ。Morrislafは女子高生から聞いたという話をしだした。

・・・異次元の何かと交信しているに違いない。

朝方、割とよく来るPedroNesが入ってきた。この貴公子につかまったら大概のオバサンは人生の地獄を見る。小生を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

この貴公子は金の話しかしてこない。