店も賑わいを見せる頃、またDonaldCopがやってきた。この女殺しにつかまったら大概の女性は人生の地獄を見る。小生しか話し相手がいないのか真っ先にこちらへやって来た。

一体全体どうなってしまうと言うのか！

店も賑わいを見せる頃、この店の常連のBenitociGがいつものように入ってきた。こそ泥仲間の間じゃそうとうの実力者だそうだ。何を思ったのかマダムの話しをはじめた。

小生は無言で酒を注いでやった。

店も賑わいを見せる頃、またGeorgefokがやってきた。Georgefokはウィンクを店にいたセクシーダイナマイトに送り（片目だけのウィンクはできないらしい）、何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

眠くなる話だった・・・・。

店も賑わいを見せる頃、またGeorgefokがやってきた。この前サツにつかまったと聞いていたが違う人物だったらしい。Georgefokは辺りかまわず罵った。

後半は殆ど聞いていなかった・・・・。

店も賑わいを見せる頃、またDonaldCopがやってきた。長生きするとこういう客も珍しくない。DonaldCopは思い出したかのようにこう言い出した。

このDonaldCopは友達がほしくて仕方がない哀れな人物である。

店も賑わいを見せる頃、この店の常連のBenitociGがいつものように入ってきた。BenitociGは終始腰を左右に揺らしている。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

周りの人間は誰もBenitociGの言葉を聞いていなかった。

店も賑わいを見せる頃、またGeorgefokがやってきた。自分の人生でさえも脇役を演じている、そういうタイプだ。何を思ったのか箱入り娘の話しをはじめた。

Georgefokが他の客に悪戯を働かないよう注意が必要だ。

店も賑わいを見せる頃、またGeorgefokがやってきた。不幸を絵に描いたようなタイプだ。Georgefokはあふれる涙を拭こうともせず、ただこう言ったのである・・・・。

そんな事よりさっさとヅラを直したらどうだ。

店も賑わいを見せる頃、またDonaldCopがやってきた。一度見たら決して忘れる事が出来ない強烈な風貌だ。DonaldCopはカウンターの上にあったニューヨークタイムズを明読し始めた。

・・もう待ち合わせの相手は来ないだろう。

店も賑わいを見せる頃、またGeorgefokがやってきた。見ているこちらが辟易するくらいの派手な衣装だ。Georgefokはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

何度も何度も自分に言い聞かせていた・・・。