まだ日も高いうちに、この店の常連のJordanAnilkがいつものように入ってきた。自分の事を素晴らしくモテるタイプだと勘違いしている。小生に顔を近づけると口臭を放ちながら喋り出した。

昔はもっと素直ないい子だったのに・・・。

まだ日も高いうちに、割とよく来るRichardPoimeが入ってきた。随分とご機嫌な様子だ。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

その時小生はRichardPoimeを抱きしめたい衝動に駆られた。

まだ日も高いうちに、この店の常連のJordanAnilkがいつものように入ってきた。この前サツにつかまったと聞いていたが違う人物だったらしい。JordanAnilkは女の子から聞いたという話をしだした。

笑って許してやるだけの寛容性も必要だ。

まだ日も高いうちに、何回かこの店を利用しているホモが入ってきた。随分とご機嫌な様子だ。小生のむなぐらをつかむと今にもあばれそうな勢いでこう言った。

その非情な目が見つめ続けてきた哀切な過去の結末とは・・。

まだ日も高いうちに、この店の常連のScottpagがいつものように入ってきた。食えない・・・その手の人間だ。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

ご高説をありがとう。

まだ日も高いうちに、何回かこの店を利用している御曹司が入ってきた。RichardPoimeと言う名前らしいがどうせ偽名だろう。バーボングラスをみつめながら、つぶやきはじめた。

この御曹司からこの話が出てくるとは思わなかった。

まだ日も高いうちに、この店の常連のJordanAnilkがいつものように入ってきた。最近、肉体に衰えを感じると嘆いているらしい。この彼氏が話すことといえばいつも人妻の事だ。

JordanAnilkは後半部分は殆ど壁に向かって喋っていた。

まだ日も高いうちに、何回かこの店を利用している紳士が入ってきた。断っておくが、この店はこういう客ばかりじゃない。小生を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

小生はその場を逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。

まだ日も高いうちに、この店の常連のJordanAnilkがいつものように入ってきた。バクチで散々負けたらしくかなり荒れているご様子だ。JordanAnilkはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

・・泣きたいだけ泣くがいい。今宵の酒は悲しい酒だ。

まだ日も高いうちに、この店の常連のScottpagがいつものように入ってきた。断っておくが、この店はこういう客ばかりじゃない。なぜか、宝塚口調で喋り出した。

だがその目元は全く笑っていなかった・・・。