まだ日も高いうちに、この店の常連のEdwardcabがいつものように入ってきた。腕に恋人の名前が彫ってあるらしい。・・別れた恋人のだが。小生を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

そう言って口の周りをゆっくり舐め回した。

まだ日も高いうちに、この店の常連のJasonDonがいつものように入ってきた。JasonDonというふざけた名前の男だ。JasonDonは最近のマダムがいかに腹立つかを力説しはじめた。

人と同じようにしていないと不安なのだろう。

まだ日も高いうちに、この店の常連のCharlesbotがいつものように入ってきた。一癖もニ癖もありそうな人物だ。小生に顔を近づけると口臭を放ちながら喋り出した。

小生はこの時のCharlesbotの笑顔を未だに忘れない。

まだ日も高いうちに、この店の常連のJosephInjetがいつものように入ってきた。最近、肉体に衰えを感じると嘆いているらしい。荒ぶる魂を押さえつける事が出来ないのか小生にそれをぶつけてきた。

世も末だ・・・。

まだ日も高いうちに、この店の常連のErnestotumがいつものように入ってきた。一見してカタギじゃないことが人相で分かる。差し出した一杯の水を飲み干すとくたびれた声で一つの話をした。

まるで小学生の会話だった。

まだ日も高いうちに、この店の常連のErnestotumがいつものように入ってきた。Ernestotumが入ってくるなり店内が静まりかえった。Ernestotumは何を思ったか一冊の本を取り出し、小生に聞こえるよう朗読し始めたのだ！

どう聞いても自慢話だった。

まだ日も高いうちに、この店の常連のJasonDonがいつものように入ってきた。神経に血が通っていないそういう部類の人間だ。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

おつむがちょっと弱そうだ。

まだ日も高いうちに、この店の常連のErnestotumがいつものように入ってきた。クリスマスとイースターが一緒に来たかのような酒機嫌だ。Ernestotumはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

そう言った途端、大粒の涙がErnestotumの目から溢れた。

まだ日も高いうちに、割とよく来るJosephInjetが入ってきた。着やせはするが、体には自信があるらしい。JosephInjetは最近の淑女がいかに腹立つかを力説しはじめた。

この若造の親の顔が見てみたい・・・・・・。

まだ日も高いうちに、割とよく来るJosephInjetが入ってきた。一見してカタギじゃないことが人相で分かる。雑誌拾いという職業が気に入っているらしくこんな話をはじめた。

JosephInjetは自分の存在を誰かに知って欲しいのだ。