大分夜も遅くなった頃、またWilsonfluthがやってきた。多分以前に別の客の連れで来た事があったはずだ。Wilsonfluthは小生を見つけると嬉しそうに近づいてきた。

いけない。一瞬寝てしまった。

大分夜も遅くなった頃、またDavidFuhがやってきた。自分の人生でさえも脇役を演じている、そういうタイプだ。この二枚目が話すことといえばいつも人妻の事だ。

事実だとしたらかなりやばい話だ。

大分夜も遅くなった頃、またClydeBialkがやってきた。バーテンダー仲間の間じゃそうとうの実力者だそうだ。ClydeBialkは辺りかまわず罵った。

たかがそれだけのことを言いにわざわざ来たのだろうか！？

大分夜も遅くなった頃、またDavidFuhがやってきた。神経に血が通っていないそういう部類の人間だ。DavidFuhは一枚一枚時間をかけてゆっくりと妖艶に脱ぎ始めた。

小生はひたすら我慢して聞いてあげた。

大分夜も遅くなった頃、またWilsonfluthがやってきた。Wilsonfluthはウィンクを店にいた令嬢に送り（片目だけのウィンクはできないらしい）、小生にペコペコお辞儀をすると童子のような眼で語り出した。

Wilsonfluthの言葉にはどこか淫靡な響きがある。

大分夜も遅くなった頃、またWilsonfluthがやってきた。Wilsonfluthというふざけた名前の男だ。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

その時小生はWilsonfluthを抱きしめたい衝動に駆られた。

大分夜も遅くなった頃、またClydeBialkがやってきた。断っておくが、この店はこういう客ばかりじゃない。ClydeBialkはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

笑って許してやるだけの寛容性も必要だ。

大分夜も遅くなった頃、またClydeBialkがやってきた。インテリを装ってはいるがかなりワルそうだ・・・。ClydeBialkは何を思ったか一冊の本を取り出し、小生に聞こえるよう朗読し始めたのだ！

その非情な目が見つめ続けてきた哀切な過去の結末とは・・。

大分夜も遅くなった頃、またWilsonfluthがやってきた。一度見たら決して忘れる事が出来ない強烈な風貌だ。差し出した一杯の水を飲み干すとくたびれた声で一つの話をした。

ご高説をありがとう。

大分夜も遅くなった頃、またDavidFuhがやってきた。未成年の美貌に店内中の年増が息をのむ。DavidFuhはいかに年増というものが素晴らしいかを主張し始めた。

この未成年からこの話が出てくるとは思わなかった。