朝方、またJamesUnamiがやってきた。一見してカタギじゃないことが人相で分かる。小生のむなぐらをつかむと今にもあばれそうな勢いでこう言った。

その時小生はJamesUnamiを抱きしめたい衝動に駆られた。

朝方、またRalphFarがやってきた。こう見えても金には汚い。小生に顔を近づけると口臭を放ちながら喋り出した。

笑って許してやるだけの寛容性も必要だ。

朝方、またJamesUnamiがやってきた。一度見たら決して忘れる事が出来ない強烈な風貌だ。JamesUnamiはスラム街のど真ん中で聞いたという儲け話を始めた。

・・・不様としか言いようが無い。

朝方、この店の常連のJessicacliemがいつものように入ってきた。近所のガキどもを集めては金を巻き上げている。そういう話だ。自分の人生が今までどんなに不幸だったかを延々と話し始めた。

ご高説をありがとう。

朝方、またDenniscekがやってきた。Denniscekは数人の愛人をはべらせ上機嫌そうにだ。なぜか、宝塚口調で喋り出した。

この男からこの話が出てくるとは思わなかった。

朝方、またRalphFarがやってきた。腕に恋人の名前が彫ってあるらしい。・・別れた恋人のだが。RalphFarは現地の人間でも分からないのでないかという癖のある訛りでがなりだした。

人間もここまで落ちぶれると大したものである。

朝方、またRalphFarがやってきた。近所のガキどもを集めては金を巻き上げている。そういう話だ。RalphFarは一枚一枚時間をかけてゆっくりと妖艶に脱ぎ始めた。

小生はその場を逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。

朝方、またDenniscekがやってきた。この界隈じゃ恋人にしたくない未成年ベストテンに入るらしい。バーボングラスをみつめながら、つぶやきはじめた。

・・泣きたいだけ泣くがいい。今宵の酒は悲しい酒だ。

朝方、またDenniscekがやってきた。一見してカタギじゃないことが人相で分かる。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

だがその目元は全く笑っていなかった・・・。

朝方、またJamesUnamiがやってきた。神経に血が通っていないそういう部類の人間だ。荒ぶる魂を押さえつける事が出来ないのか小生にそれをぶつけてきた。

なかなか話し上手な男の子だ。