大分夜も遅くなった頃、またDonaldCopがやってきた。裏の世界しか見てこなかった、世の中にはそういう人間もいる。DonaldCopはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

そういう話は犬にでもしてもらいたいものだ。

大分夜も遅くなった頃、またDonaldCopがやってきた。ハーレムから引っ越してきてまだ日が浅いらしい。DonaldCopは最近のマダムがいかに腹立つかを力説しはじめた。

何度も何度も同じ言葉を繰り返した。

大分夜も遅くなった頃、またChrisEmoriがやってきた。ChrisEmoriが入ってくるなり店内が静まりかえった。ChrisEmoriはスラム街のど真ん中で聞いたという儲け話を始めた。

ChrisEmoriは一度医者に診てもらった方がいいかもしれない・・・。

大分夜も遅くなった頃、またDonaldCopがやってきた。ハーレムから引っ越してきてまだ日が浅いらしい。この学生が話すことといえばいつも大和撫子の事だ。

この後、DonaldCopは出入り禁止にさせてもらった。

大分夜も遅くなった頃、またDonaldCopがやってきた。長生きするとこういう客も珍しくない。得意万面で初恋の話をしだした。

・・・目が完全にイッてしまってる。

大分夜も遅くなった頃、またChrisEmoriがやってきた。インテリを装ってはいるがかなりワルそうだ・・・。荒ぶる魂を押さえつける事が出来ないのか小生にそれをぶつけてきた。

社会に対する怒りを小生にぶつけてきた。

大分夜も遅くなった頃、またDonaldCopがやってきた。不幸を絵に描いたようなタイプだ。差し出した一杯の水を飲み干すとくたびれた声で一つの話をした。

読者諸君にここでタネを明かそう。巨漢はこの時重大な嘘をついていた。

大分夜も遅くなった頃、またDonaldCopがやってきた。店に入る前からDonaldCopは酔っ払っていたらしく、来てそうそう床に吐いた。自分の人生が今までどんなに不幸だったかを延々と話し始めた。

思ったほど面白い話ではなかった。

大分夜も遅くなった頃、またDonaldCopがやってきた。DonaldCopはいかにも追われている、そういう感じだった・・・。DonaldCopはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

これのどこが笑える話なのだろうか？

大分夜も遅くなった頃、割とよく来るSidneycofが入ってきた。ハーレムから引っ越してきてまだ日が浅いらしい。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

愛を捨てたSidneycofの言葉はあまりにも悲しかった。