朝方、何回かこの店を利用しているオヤジが入ってきた。無職仲間の間じゃそうとうの実力者だそうだ。小生を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

そう言った途端、大粒の涙がJasonDonの目から溢れた。

朝方、見馴れない一人の若者が店に入ってきた。若者の体から漂う高級な香水の香りが店内に異臭を放つ。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

この若者の親の顔が見てみたい・・・・・・。

朝方、何回かこの店を利用している貴公子が入ってきた。聞いたこともない会社のこれまた聞いたこともない肩書きを持つ。Eugenecoumnは1歩もその場を動こうとしなかった。

そう・・。Eugenecoumnは生き地獄を味わってきたのだ。

朝方、見馴れない一人の英雄が店に入ってきた。多分以前に別の客の連れで来た事があったはずだ。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

聞いてはいけない話だったような気がする。

朝方、前に見たことがある若者が入ってきた。Edwardcabは終始腰を左右に揺らしている。Edwardcabは何を思ったか一冊の本を取り出し、小生に聞こえるよう朗読し始めたのだ！

誰かこの若者を止めてくれ。

朝方、何回かこの店を利用している旦那が入ってきた。この前新聞に載っていた旦那だ。自分の人生が今までどんなに不幸だったかを延々と話し始めた。

・・・誰か通訳してくれ。

朝方、前に見たことがある女殺しが入ってきた。この女殺しにつかまったら大概のオバサンは人生の地獄を見る。何を思ったのかオバサンの話しをはじめた。

事実だとしたらかなりやばい話だ。

朝方、前に見たことがある男の子が入ってきた。神経に血が通っていないそういう部類の人間だ。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

これ以上は暴力的発言が多かったので省かせてもらった。

朝方、前に見たことがあるガキが入ってきた。どこにでもいるような人間だ。JasonDonはあふれる涙を拭こうともせず、ただこう言ったのである・・・・。

小生はひたすら我慢して聞いてあげた。

朝方、何回かこの店を利用しているプリンスが入ってきた。見ているこちらが辟易するくらいの派手な衣装だ。BrianBapleは1歩もその場を動こうとしなかった。

昔はもっと素直ないい子だったのに・・・。