朝方、見馴れない一人の坊主が店に入ってきた。出来ればグラス一杯で帰って欲しい・・そういう客だ。小生にペコペコお辞儀をすると童子のような眼で語り出した。

昔はもっと素直ないい子だったのに・・・。

朝方、見馴れない一人の旦那が店に入ってきた。ここに来るようなタイプには見え無いのだが・・・。Roberttwivyはつっけんどんな態度でこう言った

今夜が一段と冷えるのは深々と降り積もる夜雪のせいだけでは無いだろう。

朝方、またJosephHeichがやってきた。JosephHeichと言う名前らしいがどうせ偽名だろう。JosephHeichはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

笑って許してやるだけの寛容性も必要だ。

朝方、またJosephHeichがやってきた。JosephHeichは終始腰を左右に揺らしている。JosephHeichは一枚一枚時間をかけてゆっくりと妖艶に脱ぎ始めた。

・・・不様としか言いようが無い。

朝方、またJosephHeichがやってきた。最近、肉体に衰えを感じると嘆いているらしい。JosephHeichは今の仕事のポン引きを辞めたいというような話をしてきた。

はい、お疲れさん。

朝方、またJosephHeichがやってきた。JosephHeichというふざけた名前の男だ。JosephHeichは一枚一枚時間をかけてゆっくりと妖艶に脱ぎ始めた。

この男からこの話が出てくるとは思わなかった。

朝方、見馴れない一人のホモが店に入ってきた。この前新聞に載っていたホモだ。自分の人生が今までどんなに不幸だったかを延々と話し始めた。

人間もここまで落ちぶれると大したものである。

朝方、またJosephHeichがやってきた。聞いたこともない会社のこれまた聞いたこともない肩書きを持つ。JosephHeichはあふれる涙を拭こうともせず、ただこう言ったのである・・・・。

小生はその場を逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。

朝方、またJosephHeichがやってきた。色男はチャック全開に気づいている様子もない。JosephHeichは何を思ったか一冊の本を取り出し、小生に聞こえるよう朗読し始めたのだ！

・・泣きたいだけ泣くがいい。今宵の酒は悲しい酒だ。

朝方、またJosephHeichがやってきた。自分の人生でさえも脇役を演じている、そういうタイプだ。差し出した一杯の水を飲み干すとくたびれた声で一つの話をした。

未だに過去にすがって生きている。