遅い昼飯でも食べに来たのか、割とよく来るHowardgofが入ってきた。自分の人生でさえも脇役を演じている、そういうタイプだ。Howardgofは思い出したかのようにこう言い出した。

小生に何か期待している口ぶりだ。

遅い昼飯でも食べに来たのか、割とよく来るHowardgofが入ってきた。色男はチャック全開に気づいている様子もない。自分の人生が今までどんなに不幸だったかを延々と話し始めた。

・・・そして無情にも時は流れていった。

遅い昼飯でも食べに来たのか、この店の常連のWilliamciqueがいつものように入ってきた。Williamciqueが入ってくるなり店内が静まりかえった。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

終始口元を押さえている。口臭を気にしているようだ。

遅い昼飯でも食べに来たのか、この店の常連のWilliamciqueがいつものように入ってきた。愛玩のバービー人形を片時も離さない。年増から教わったというナツメロを歌い出した。歌詞の内容はこうだ。

Williamciqueは人の話を全く聞こうとしなかった。

遅い昼飯でも食べに来たのか、割とよく来るHowardgofが入ってきた。出来ればグラス一杯で帰って欲しい・・そういう客だ。得意万面で初恋の話をしだした。

「ゴミだって燃えるんだよ！」坊主はそう言いたかったに違いない。

遅い昼飯でも食べに来たのか、この店の常連のWilliamciqueがいつものように入ってきた。Williamciqueと言う名前らしいがどうせ偽名だろう。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

多分自分でも何を言っているのか分からないのだろう。

遅い昼飯でも食べに来たのか、この店の常連のWilliamciqueがいつものように入ってきた。近所のガキどもを集めては金を巻き上げている。そういう話だ。Williamciqueはコギャルから聞いたという話をしだした。

何を言いたいのかサッパリ分からない。

遅い昼飯でも食べに来たのか、この店の常連のWilliamciqueがいつものように入ってきた。神経に血が通っていないそういう部類の人間だ。小生を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

大した内容ではなかった。

遅い昼飯でも食べに来たのか、この店の常連のWilliamciqueがいつものように入ってきた。どこにでもいるような人間だ。Williamciqueはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

そう言って、得意の嘘泣きをはじめた。

遅い昼飯でも食べに来たのか、割とよく来るHowardgofが入ってきた。Howardgofという名前は覚えるのに一苦労だ。Howardgofはスラム街のど真ん中で聞いたという儲け話を始めた。

ここにも一人、季節の終わりに取り残されたオヤジがいた。