朝方、この店の常連のJosephHeichがいつものように入ってきた。最近、肉体に衰えを感じると嘆いているらしい。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

聞いてはいけない話だったような気がする。

朝方、またRobertWellaがやってきた。RobertWellaという名前は覚えるのに一苦労だ。RobertWellaはいかに女子高生というものが素晴らしいかを主張し始めた。

この後、誰もが予想だにしない展開が！

朝方、またRobertWellaがやってきた。腕に恋人の名前が彫ってあるらしい。・・別れた恋人のだが。RobertWellaは小生を見つけると嬉しそうに近づいてきた。

いけない。一瞬寝てしまった。

朝方、またRobertWellaがやってきた。若者の体から漂う高級な香水の香りが店内に異臭を放つ。RobertWellaは周りを警戒するようにこう言い出した。

何気ない台詞の中に秘めた凶暴性を感じる。

朝方、この店の常連のJosephHeichがいつものように入ってきた。JosephHeichというふざけた名前の男だ。JosephHeichはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

たかがそれだけのことを言いにわざわざ来たのだろうか！？

朝方、この店の常連のJosephHeichがいつものように入ってきた。二枚目は老婆を探しているらしく、得意万面で初恋の話をしだした。

小生はひたすら我慢して聞いてあげた。

朝方、割とよく来るTerryveRが入ってきた。見ているこちらが辟易するくらいの派手な衣装だ。TerryveRはスラム街のど真ん中で聞いたという儲け話を始めた。

TerryveRの言葉にはどこか淫靡な響きがある。

朝方、この店の常連のJosephHeichがいつものように入ってきた。店に入る前からJosephHeichは酔っ払っていたらしく、来てそうそう床に吐いた。小生のむなぐらをつかむと今にもあばれそうな勢いでこう言った。

その時小生はJosephHeichを抱きしめたい衝動に駆られた。

朝方、この店の常連のJosephHeichがいつものように入ってきた。聞いたこともない会社のこれまた聞いたこともない肩書きを持つ。差し出した一杯の水を飲み干すとくたびれた声で一つの話をした。

笑って許してやるだけの寛容性も必要だ。

大分夜も遅くなった頃、この店の常連のJosephHeichがいつものように入ってきた。JosephHeichは店内中のマダムに投げキッスをし、JosephHeichはつっけんどんな態度でこう言った

その非情な目が見つめ続けてきた哀切な過去の結末とは・・。