大分夜も遅くなった頃、またDonaldCopがやってきた。バーテンダー仲間の間じゃそうとうの実力者だそうだ。DonaldCopは1歩もその場を動こうとしなかった。

もう少しかいつまんで話してもらいたいものだ。

大分夜も遅くなった頃、またBenitociGがやってきた。未成年の美貌に店内中の妖婦が息をのむ。BenitociGは現地の人間でも分からないのでないかという癖のある訛りでがなりだした。

何度も何度も同じ言葉を繰り返した。

大分夜も遅くなった頃、またDonaldCopがやってきた。出来ればグラス一杯で帰って欲しい・・そういう客だ。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

小生はその時DonaldCopの殺意を確かに感じた・・・。

大分夜も遅くなった頃、割とよく来るSidneycofが入ってきた。Sidneycofというふざけた名前の男だ。荒ぶる魂を押さえつける事が出来ないのか小生にそれをぶつけてきた。

男には二度と口を開かないでもらいたい。

大分夜も遅くなった頃、またStevenTatがやってきた。StevenTatは終始腰を左右に揺らしている。この若者が話すことといえばいつも老婆の事だ。

・・・目が完全にイッてしまってる。

大分夜も遅くなった頃、またStevenTatがやってきた。一癖もニ癖もありそうな人物だ。StevenTatはカウンターの上にあったニューヨークタイムズを明読し始めた。

口を開けば愚痴しか言わない。

大分夜も遅くなった頃、またDonaldCopがやってきた。DonaldCopは終始腰を左右に揺らしている。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

脇役でさえ時として物語にいい台詞を残す。

大分夜も遅くなった頃、またStevenTatがやってきた。こう見えても金には汚い。何を思ったのかレディの話しをはじめた。

要は小生にもキャッチセールスを薦めているのである。

大分夜も遅くなった頃、割とよく来るAaronhitが入ってきた。愛玩のバービー人形を片時も離さない。Aaronhitはあふれる涙を拭こうともせず、ただこう言ったのである・・・・。

本当はこのようなこと一言も思ってはいない。口先だけの優男だ。

大分夜も遅くなった頃、またDonaldCopがやってきた。この辺りでいい噂は聞かない・・・。DonaldCopはあふれる涙を拭こうともせず、ただこう言ったのである・・・・。

愛を捨てたDonaldCopの言葉はあまりにも悲しかった。