朝方、前に見たことがあるミスターが入ってきた。自分の事を素晴らしくモテるタイプだと勘違いしている。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

そう言いながらも目線は先ほど店に入ってきた美女に釘付けである。

朝方、何回かこの店を利用している英雄が入ってきた。多分以前に別の客の連れで来た事があったはずだ。Danielkenはつっけんどんな態度でこう言った

何を語っても冴えない英雄だ。

朝方、またJamesUnoftがやってきた。長生きするとこういう客も珍しくない。小生しか話し相手がいないのか真っ先にこちらへやって来た。

人と同じようにしていないと不安なのだろう。

朝方、またJamesUnoftがやってきた。JamesUnoftという名前は覚えるのに一苦労だ。JamesUnoftは何を思ったか一冊の本を取り出し、小生に聞こえるよう朗読し始めたのだ！

そう言ったJamesUnoftの表情は酷く疲れていた。

朝方、またJamesUnoftがやってきた。こう見えても金には汚い。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

そう思っただけで実際には何も言わなかった。

朝方、またJamesUnoftがやってきた。まあ良い噂を聞いた事が無いのは確かだ。得意万面で初恋の話をしだした。

まるで小学生の会話だった。

朝方、前に見たことがあるプリンスが入ってきた。愛玩のバービー人形を片時も離さない。JefferyMowは独り言をブツブツ言いながらテーブルについた。

女郎に目がないらしい。

朝方、またJamesUnoftがやってきた。この前新聞に載っていたホモだ。このホモが話すことといえばいつも令嬢の事だ。

おつむがちょっと弱そうだ。

朝方、何回かこの店を利用している男の子が入ってきた。長生きするとこういう客も珍しくない。Danielkenは辺りかまわず罵った。

小生ならとてもじゃないが、このような話、恥ずかしくて人前ではできない。

朝方、またJamesUnoftがやってきた。一見してカタギじゃないことが人相で分かる。JamesUnoftはあふれる涙を拭こうともせず、ただこう言ったのである・・・・。

可哀想に・・完全に壊れきっている。