大分夜も遅くなった頃、見馴れない一人の紳士が店に入ってきた。断っておくが、この店はこういう客ばかりじゃない。Katrinaunfixはいかに淑女というものが素晴らしいかを主張し始めた。

人と同じようにしていないと不安なのだろう。

大分夜も遅くなった頃、またPhilipVenがやってきた。この界隈じゃ恋人にしたくない未成年ベストテンに入るらしい。PhilipVenは独り言をブツブツ言いながらテーブルについた。

小生はこの時のPhilipVenの笑顔を未だに忘れない。

大分夜も遅くなった頃、またPhilipVenがやってきた。どこにでもいるような人間だ。差し出した一杯の水を飲み干すとくたびれた声で一つの話をした。

世も末だ・・・。

大分夜も遅くなった頃、またJacobsoxがやってきた。一見してカタギじゃないことが人相で分かる。小生にペコペコお辞儀をすると童子のような眼で語り出した。

まるで小学生の会話だった。

大分夜も遅くなった頃、またJacobsoxがやってきた。Jacobsoxはウィンクを店にいた妖婦に送り（片目だけのウィンクはできないらしい）、得意万面で初恋の話をしだした。

どう聞いても自慢話だった。

大分夜も遅くなった頃、またJacobsoxがやってきた。インテリを装ってはいるがかなりワルそうだ・・・。Jacobsoxは誰から聞いたかわからない噂話をはじめた。

何人もの人がこの言葉に騙されて来た。

大分夜も遅くなった頃、またPhilipVenがやってきた。PhilipVenは店内中の美人に投げキッスをし、小生を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

そう言った途端、大粒の涙がPhilipVenの目から溢れた。

大分夜も遅くなった頃、またPhilipVenがやってきた。まあ良い噂を聞いた事が無いのは確かだ。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

このガキの親の顔が見てみたい・・・・・・。

大分夜も遅くなった頃、またJacobsoxがやってきた。まあ良い噂を聞いた事が無いのは確かだ。風俗店の店長という職業が気に入っているらしくこんな話をはじめた。

Jacobsoxは自分の存在を誰かに知って欲しいのだ。

大分夜も遅くなった頃、またJacobsoxがやってきた。Jacobsoxは数人の愛人をはべらせ上機嫌そうにだ。Jacobsoxはつっけんどんな態度でこう言った

聞いてはいけない話だったような気がする。