大分夜も遅くなった頃、前に見たことがあるプリンスが入ってきた。見ているこちらが辟易するくらいの派手な衣装だ。Stuartguavaは周りを警戒するようにこう言い出した。

「ゴミだって燃えるんだよ！」プリンスはそう言いたかったに違いない。

大分夜も遅くなった頃、割とよく来るRobertVioroが入ってきた。クリスマスとイースターが一緒に来たかのような酒機嫌だ。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

はい、お疲れさん。

大分夜も遅くなった頃、割とよく来るRobertVioroが入ってきた。断っておくが、この店はこういう客ばかりじゃない。RobertVioroはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

独り言なのだろうか・・・・・？

大分夜も遅くなった頃、何回かこの店を利用している英雄が入ってきた。腕に恋人の名前が彫ってあるらしい。・・別れた恋人のだが。RobertVioroは1歩もその場を動こうとしなかった。

人間もここまで落ちぶれると大したものである。

大分夜も遅くなった頃、何回かこの店を利用しているジェントルマンが入ってきた。食えない・・・その手の人間だ。得意万面で初恋の話をしだした。

なぜここまで自信たっぷりに話せるのだろうか。・・・・理解に苦しむ。

大分夜も遅くなった頃、何回かこの店を利用している二枚目が入ってきた。二枚目は小娘を探しているらしく、何を思ったのか小娘の話しをはじめた。

ここにも一人、季節の終わりに取り残された二枚目がいた。

大分夜も遅くなった頃、割とよく来るkralizが入ってきた。一癖もニ癖もありそうな人物だ。kralizは小生を見つけると嬉しそうに近づいてきた。

未だに過去にすがって生きている。

大分夜も遅くなった頃、何回かこの店を利用している野郎が入ってきた。店に入る前からRobertVioroは酔っ払っていたらしく、来てそうそう床に吐いた。何を思ったのか女郎の話しをはじめた。

股間を掻くのだけはやめてもらいたいものだ。

大分夜も遅くなった頃、前に見たことがある彼氏が入ってきた。近所のガキどもを集めては金を巻き上げている。そういう話だ。Stuartguavaは思い出したかのようにこう言い出した。

もうそんな事を言う歳でも無いと思うのだが。

大分夜も遅くなった頃、前に見たことがある若者が入ってきた。Stuartguavaはウィンクを店にいたミスに送り（片目だけのウィンクはできないらしい）、Stuartguavaは何を思ったか一冊の本を取り出し、小生に聞こえるよう朗読し始めたのだ！

要するに誰かの悪口が言いたいのだろう。