大分夜も遅くなった頃、またRaymondGagがやってきた。言わずと知れたRaymondGag団のボスだ。小生を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

・・もう待ち合わせの相手は来ないだろう。

大分夜も遅くなった頃、またMichaelsquamがやってきた。二枚目は令嬢を探しているらしく、額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

何度も何度も自分に言い聞かせていた・・・。

大分夜も遅くなった頃、またTomasLewがやってきた。クリスマスとイースターが一緒に来たかのような酒機嫌だ。自分の人生が今までどんなに不幸だったかを延々と話し始めた。

とてもレディを恐れている。小生はそう直感した。

大分夜も遅くなった頃、またMichaelsquamがやってきた。神経に血が通っていないそういう部類の人間だ。Michaelsquamは1歩もその場を動こうとしなかった。

Michaelsquamの話を聞いていると小生まで憂鬱になる。

大分夜も遅くなった頃、またRaymondGagがやってきた。出来ればグラス一杯で帰って欲しい・・そういう客だ。小生のむなぐらをつかむと今にもあばれそうな勢いでこう言った。

そういう話は犬にでもしてもらいたいものだ。

大分夜も遅くなった頃、またRaymondGagがやってきた。RaymondGagが入ってくるなり店内が静まりかえった。RaymondGagはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

何度も何度も同じ言葉を繰り返した。

大分夜も遅くなった頃、またRaymondGagがやってきた。この女殺しにつかまったら大概のミスは人生の地獄を見る。何を思ったのかミスの話しをはじめた。

小生はその時RaymondGagの殺意を確かに感じた・・・。

大分夜も遅くなった頃、またMichaelsquamがやってきた。どこにでもいるような人間だ。このガキが話すことといえばいつも年増の事だ。

この後、Michaelsquamは出入り禁止にさせてもらった。

大分夜も遅くなった頃、またNathanPubがやってきた。ここに来るようなタイプには見え無いのだが・・・。NathanPubはあふれる涙を拭こうともせず、ただこう言ったのである・・・・。

・・・目が完全にイッてしまってる。

大分夜も遅くなった頃、またDanielheFがやってきた。裏の世界しか見てこなかった、世の中にはそういう人間もいる。DanielheFは独り言をブツブツ言いながらテーブルについた。

口を開けば愚痴しか言わない。