店も賑わいを見せる頃、またDavidFuhがやってきた。長生きするとこういう客も珍しくない。この男の子が話すことといえばいつも老婆の事だ。

小生の意識はDavidFuhの鼻の穴から伸びている一本だけ長い毛に釘付けで、話を聞いている余裕はなかった。

店も賑わいを見せる頃、またTimothydapseがやってきた。この前サツにつかまったと聞いていたが違う人物だったらしい。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

最近話題の中心人物は誰かって？勿論目の前にいるこのTimothydapseさ。

店も賑わいを見せる頃、またTimothydapseがやってきた。聞いたこともない会社のこれまた聞いたこともない肩書きを持つ。この貴公子が話すことといえばいつもレズビアンの事だ。

家族を捨て、故郷を捨て、そして自分さえも捨てようとしている。

店も賑わいを見せる頃、この店の常連のWilsonfluthがいつものように入ってきた。二枚目はチャック全開に気づいている様子もない。Wilsonfluthはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

中身の無い二枚目だ。

店も賑わいを見せる頃、またClydeBialkがやってきた。着やせはするが、体には自信があるらしい。得意万面で初恋の話をしだした。

そう言って体をピクピク痙攣させた。

店も賑わいを見せる頃、この店の常連のWilsonfluthがいつものように入ってきた。Wilsonfluthというふざけた名前の男だ。Wilsonfluthは独り言をブツブツ言いながらテーブルについた。

何度も聞いた話だった・・・・。

店も賑わいを見せる頃、またTimothydapseがやってきた。腕に恋人の名前が彫ってあるらしい。・・別れた恋人のだが。Timothydapseは独り言をブツブツ言いながらテーブルについた。

声はでかいが中身は無い。

店も賑わいを見せる頃、この店の常連のWilsonfluthがいつものように入ってきた。Wilsonfluthはいかにも追われている、そういう感じだった・・・。Wilsonfluthはつっけんどんな態度でこう言った

思ったほど面白い話ではなかった。

店も賑わいを見せる頃、またClydeBialkがやってきた。見ているこちらが辟易するくらいの派手な衣装だ。ClydeBialkはスラム街のど真ん中で聞いたという儲け話を始めた。

今時こういう発言をする人間がいるだろうか？

店も賑わいを見せる頃、またClydeBialkがやってきた。自分の人生でさえも脇役を演じている、そういうタイプだ。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

愛されたい。小生にはそう言っているようにしか聞こえなかった。