まだ日も高いうちに、見馴れない一人の英雄が店に入ってきた。多分以前に別の客の連れで来た事があったはずだ。NetraQuifsは一枚一枚時間をかけてゆっくりと妖艶に脱ぎ始めた。

小生はひたすら我慢して聞いてあげた。

まだ日も高いうちに、割とよく来るMichaelMumが入ってきた。MichaelMumはウィンクを店にいた女性に送り（片目だけのウィンクはできないらしい）、小生に顔を近づけると口臭を放ちながら喋り出した。

昔はもっと素直ないい子だったのに・・・。

まだ日も高いうちに、前に見たことがある巨漢が入ってきた。こう見えても金には汚い。MichaelPhideは現地の人間でも分からないのでないかという癖のある訛りでがなりだした。

その時小生はMichaelPhideを抱きしめたい衝動に駆られた。

まだ日も高いうちに、見馴れない一人の巨漢が店に入ってきた。不幸を絵に描いたようなタイプだ。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

笑って許してやるだけの寛容性も必要だ。

まだ日も高いうちに、割とよく来るMichaelMumが入ってきた。MichaelMumはいかにも追われている、そういう感じだった・・・。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

・・・不様としか言いようが無い。

まだ日も高いうちに、割とよく来るMichaelMumが入ってきた。MichaelMumは店内中の女の子に投げキッスをし、何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

ご高説をありがとう。

まだ日も高いうちに、見馴れない一人のガキが店に入ってきた。まあ良い噂を聞いた事が無いのは確かだ。Thomasspedoはカウンターの上にあったニューヨークタイムズを明読し始めた。

このガキからこの話が出てくるとは思わなかった。

まだ日も高いうちに、何回かこの店を利用しているガキが入ってきた。まあ良い噂を聞いた事が無いのは確かだ。バーボングラスをみつめながら、つぶやきはじめた。

人間もここまで落ちぶれると大したものである。

まだ日も高いうちに、見馴れない一人の老人が店に入ってきた。一見してカタギじゃないことが人相で分かる。CoreyCicは現地の人間でも分からないのでないかという癖のある訛りでがなりだした。

小生はその場を逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。

まだ日も高いうちに、何回かこの店を利用している若造が入ってきた。着やせはするが、体には自信があるらしい。小生のむなぐらをつかむと今にもあばれそうな勢いでこう言った。

・・泣きたいだけ泣くがいい。今宵の酒は悲しい酒だ。