店も賑わいを見せる頃、またTysonsidayがやってきた。聞いたこともない会社のこれまた聞いたこともない肩書きを持つ。Tysonsidayは1歩もその場を動こうとしなかった。

自分の親から散々言われてきた言葉なのだろう。

店も賑わいを見せる頃、またTysonsidayがやってきた。こう見えても金には汚い。Tysonsidayは最近のマダムがいかに腹立つかを力説しはじめた。

この後、誰もが予想だにしない展開が！

店も賑わいを見せる頃、またTysonsidayがやってきた。見ているこちらが辟易するくらいの派手な衣装だ。Tysonsidayはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

小生は無言で酒を注いでやった。

店も賑わいを見せる頃、またTysonsidayがやってきた。Tysonsidayという名前は覚えるのに一苦労だ。差し出した一杯の水を飲み干すとくたびれた声で一つの話をした。

何気ない台詞の中に秘めた凶暴性を感じる。

店も賑わいを見せる頃、またTysonsidayがやってきた。この前サツにつかまったと聞いていたが違う人物だったらしい。小生を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

たかがそれだけのことを言いにわざわざ来たのだろうか！？

店も賑わいを見せる頃、またTysonsidayがやってきた。Tysonsidayはウィンクを店にいた生娘に送り（片目だけのウィンクはできないらしい）、小生のむなぐらをつかむと今にもあばれそうな勢いでこう言った。

隣のテーブルで１人の生娘がTysonsidayの様子を見て笑っていた。

店も賑わいを見せる頃、またTysonsidayがやってきた。裏の世界しか見てこなかった、世の中にはそういう人間もいる。荒ぶる魂を押さえつける事が出来ないのか小生にそれをぶつけてきた。

Tysonsidayの言葉にはどこか淫靡な響きがある。

店も賑わいを見せる頃、またTysonsidayがやってきた。最近、肉体に衰えを感じると嘆いているらしい。Tysonsidayは思い出したかのようにこう言い出した。

その時小生はTysonsidayを抱きしめたい衝動に駆られた。

店も賑わいを見せる頃、またTysonsidayがやってきた。一見してカタギじゃないことが人相で分かる。小生のむなぐらをつかむと今にもあばれそうな勢いでこう言った。

・・・完全に正気を失っていた。

店も賑わいを見せる頃、またTysonsidayがやってきた。神経に血が通っていないそういう部類の人間だ。ポン引きという職業が気に入っているらしくこんな話をはじめた。

その非情な目が見つめ続けてきた哀切な過去の結末とは・・。