店も賑わいを見せる頃、見馴れない一人の二枚目が店に入ってきた。二枚目は大和撫子を探しているらしく、自分の人生が今までどんなに不幸だったかを延々と話し始めた。

店内の客全員がFlocasobizを優しい眼差しで見つめていた。

店も賑わいを見せる頃、見馴れない一人の若造が店に入ってきた。自分の人生でさえも脇役を演じている、そういうタイプだ。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

そういう話は自分の胸に閉まっておいたらどうだ。

店も賑わいを見せる頃、またAlbertLowがやってきた。自分の事を素晴らしくモテるタイプだと勘違いしている。AlbertLowはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

お嬢さんとギャンブルと酒の話。このミスターには3種類の話題しかない。

店も賑わいを見せる頃、またRobertDipがやってきた。インテリを装ってはいるがかなりワルそうだ・・・。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

この台詞に何の意味があるというのか・・・・・・。

店も賑わいを見せる頃、またEmmettkiblyがやってきた。この女殺しにつかまったら大概のレディは人生の地獄を見る。Emmettkiblyは辺りかまわず罵った。

小生に何か期待している口ぶりだ。

店も賑わいを見せる頃、またEmmettkiblyがやってきた。近所のガキどもを集めては金を巻き上げている。そういう話だ。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

この老人の何を信じればいいと言うのか。

店も賑わいを見せる頃、この店の常連のRobertDipがいつものように入ってきた。この女殺しにつかまったら大概のレディは人生の地獄を見る。小生にペコペコお辞儀をすると童子のような眼で語り出した。

終始口元を押さえている。口臭を気にしているようだ。

店も賑わいを見せる頃、この店の常連のEmmettkiblyがいつものように入ってきた。Emmettkiblyと言う名前らしいがどうせ偽名だろう。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

Emmettkiblyは人の話を全く聞こうとしなかった。

店も賑わいを見せる頃、この店の常連のRobertDipがいつものように入ってきた。見ているこちらが辟易するくらいの派手な衣装だ。得意万面で初恋の話をしだした。

そしてこの後、驚愕の事実が！

店も賑わいを見せる頃、この店の常連のEmmettkiblyがいつものように入ってきた。バクチで散々負けたらしくかなり荒れているご様子だ。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

多分自分でも何を言っているのか分からないのだろう。