店も賑わいを見せる頃、またGeraldBesがやってきた。GeraldBesと言う名前らしいがどうせ偽名だろう。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

今時こういう発言をする人間がいるだろうか？

店も賑わいを見せる頃、またGeraldBesがやってきた。まあ良い噂を聞いた事が無いのは確かだ。博徒という職業が気に入っているらしくこんな話をはじめた。

愛されたい。小生にはそう言っているようにしか聞こえなかった。

店も賑わいを見せる頃、またAndresSorがやってきた。一癖もニ癖もありそうな人物だ。AndresSorはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

その時AndresSorは子犬のように震えていた。

店も賑わいを見せる頃、またAndresSorがやってきた。タレコミ屋仲間の間じゃそうとうの実力者だそうだ。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

そう言って小粋なステップでダンスを踊った。

店も賑わいを見せる頃、またGeraldBesがやってきた。今夜は最悪の気分だ。GeraldBesはカウンターの上にあったニューヨークタイムズを明読し始めた。

そういう話は自分の胸に閉まっておいたらどうだ。

店も賑わいを見せる頃、またGeraldBesがやってきた。不幸を絵に描いたようなタイプだ。GeraldBesはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

可哀想だが小生は全然話を聞いていなかった。

店も賑わいを見せる頃、またAndresSorがやってきた。タレコミ屋仲間の間じゃそうとうの実力者だそうだ。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

この台詞に何の意味があるというのか・・・・・・。

店も賑わいを見せる頃、またAndresSorがやってきた。聞いたこともない会社のこれまた聞いたこともない肩書きを持つ。荒ぶる魂を押さえつける事が出来ないのか小生にそれをぶつけてきた。

小生に何か期待している口ぶりだ。

店も賑わいを見せる頃、またAndresSorがやってきた。AndresSorという名前は覚えるのに一苦労だ。AndresSorはあふれる涙を拭こうともせず、ただこう言ったのである・・・・。

・・・そして無情にも時は流れていった。

店も賑わいを見せる頃、またAndresSorがやってきた。多分以前に別の客の連れで来た事があったはずだ。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

終始口元を押さえている。口臭を気にしているようだ。